セミの幼虫の捕まえ方

アブラゼミの幼虫
アブラゼミの幼虫

1、服装や装備

2、捕まえに行く時間

3、捕まえる方法

4、捕まえる時に気を付けること

5、羽化する場所を作る

1、服装や装備

よく捕れる場所は、セミがたくさん鳴いているところです。野山、神社、学校など 成虫がいるところ=幼虫の捕れるところです。捕りに行くときは、できるだけ長袖長ズボンくつで行きましょう。ケガをしないようにするためと、蚊にくわれないためです。虫よけスプレーは何度も塗り直したほうがいいので、持っていくほうがいいでしょう。私が一番効果があると思っている虫除けは、携帯用(首にぶら下げたりするもの)の虫除け、蚊取り器です。スプレーはさほど効果は望めません。虫捕り網虫かご、夕方から行くなら懐中電灯が必要です。

2、捕まえに行く時間

幼虫を捕りに行くとき、明るい時に捕りに行く方法と、夕方から捕りに行く方法があります。明るい時に捕りに行く場合、捕まえれる数が少ないことが多いです。幼虫はその日の夜に羽化するので、しばらく観察できます。夕方から捕りに行く場合、捕まえれる数は多いですが、暗くなるので必ず大人と行きましょう。また、羽化するまであまり時間がないので、急いで羽化する場所に入れてあげましょう。懐中電灯必要です。

3、捕まえる方法

明るい時に捕りに行く場合、まず、セミのよく鳴いている桜の木などの木を探します。その下を見ると幼虫の堀った穴があるはずです。

セミの幼虫の穴
セミの幼虫の穴

その穴をのぞき込むと幼虫がいる場合があります。草や細い枝などをその穴につっこんでしばらく待つと、枝を穴から抜くとき枝に幼虫がつかまってでてきます。

セミの穴に枝を挿す
セミの穴に枝を挿す

また他に、幼虫の穴に水を注いで、水が穴にいっぱいになるまでいれる方法があります。すると、息が出来なくなった幼虫は、穴から出て来ます。

セミの穴に水を入れる
セミの穴に水を入れる

私が子供の頃よくやっていたのは、いくつものセミの穴に水を入れてまわり、後から水を入れた穴をチェック方法でした。すると幼虫が穴から既に出てきていることがよくありました。10カ所の穴に水を入れたとしても、10匹捕れるわけではありません。むしろ、1匹でも捕れればいい方だと思って下さい。なかなか捕れるものではありません。

夕方から捕りに行く場合、暗くなる少し前からセミのよく鳴いている木を探しておき、その木の根元辺りを懐中電灯で、ていねいに照らしながら探すと、木を登りに向かおうとしている幼虫を見つけることができます。幼虫を踏まないように自分の足元には注意してください。

捕まえたセミの幼虫
捕まえたセミの幼虫

木を登っている途中で見つけた幼虫

アブラゼミの幼虫
アブラゼミの幼虫

木の根元から懐中電灯で照らしながら探して、だんだん高い所を探していきます。私の場合、1度根元から木の幹の高い所まで全部の木を見てまわり、それを3度は繰り返します。5~10分もすると見逃した幼虫が木の幹を登り始めていることが多いからです。セミの種類によって羽化する場所に偏りがあります。クマゼミ、アブラゼミの幼虫は、人の身長より高いところまで登って羽化することが多いです。虫捕り網は必需品です。上の写真はアブラゼミの幼虫で、クマゼミに比べると若干小さいです。

ニイニイゼミの幼虫
ニイニイゼミの幼虫

上の写真はニイニイゼミの幼虫です。体長はアブラゼミの幼虫の2/3ぐらいの大きさで、ツクツクホウシの幼虫より更に小さいです。また、体表に泥が付着し易いようで乾いた泥が付いているのが特徴的です。羽化する場所は、木の根元近くから人の胸の高さぐらいまでの低い位置で羽化することが多いです。したがって、ニイニイゼミの幼虫が欲しい場合は、木の根元付近を中心に探すと見つけ易いです。

ツクツクホウシの幼虫
ツクツクホウシの幼虫

ツクツクホウシ幼虫は、アブラゼミの幼虫に比べ1回り小さく、細長い体をしています。成虫の体を見ても、アブラゼミ、ニイニイゼミなどに比べて細長いです。羽化する時には、2mぐらいから人の腰ぐらいの高さまで登って羽化することが多いように感じます。私が捕って来たときには、ツクツクホウシは暗くなって直ぐに羽化し始めることが多く、家まで帰る途中で何度か羽化し始めました。ですので、ツクツクホウシの幼虫が捕れた時には、なるべく早く家に持ち帰るようにしています。

捕まえるコツ

まず、何と言っても場所が重要です。住宅地にポツンとある公園や神社などではあまり捕れないと思います。雑木林や野山に隣接した公園、神社などが狙い目です。人の手の入っていない場所で探すのは、危険ですし成果も望めないように思います。また、成虫がたくさん鳴いていることが最も重要視することで、私の近所でも庭先の木になぜか多くのセミがいるところがあります。そのような木を見つけることが成果を上げるコツです。

 後は、欲しい幼虫によって探す場所を変えること。例えば、アブラゼミがよく鳴いているところでは、アブラゼミの幼虫が捕れる確率が高いです。また、時期も意識しましょう。私の周り(愛知県北部、岐阜県南部)だと7月ニイニイの幼虫が捕れ始め、徐々にニイニイが減り、アブラゼミ、クマゼミが捕れるようになります。8月に入るとツクツクホウシの幼虫が捕れるようになります。よく捕れる時期は7月下旬からお盆までです。お盆を過ぎると捕れなくなっていきます。お住みの地域によって違いがあるとは思いますが、よくセミの鳴いている時がやはりよく捕れて、鳴かない時期にはいると捕れなくなります(当たり前ですね)。

 私の経験だと、8月初旬頃に夕方から捕りにいくのが最も成果が上がります。ただ、先ほど書いたように、欲しい幼虫の種類に応じて探し方も変える必要があります。ニイニイゼミの幼虫なら足元を重点的に懐中電灯で探す。アブラゼミ、クマゼミは足元はさっと見て、木の幹を重点的に。ツクツクホウシは足元から目の高さぐらいを重点的に探します。特にニイニイゼミの幼虫とツクツクホウシの幼虫は見つけづらいので、それが成果を上げるコツです。また、木だけでなくコンクリート製の柵や囲いなどでも羽化します。登れるものなら何でもいいという感じです。そういった場所も忘れず探して下さい。

4、捕まえる時に気を付けること

幼虫の体は柔らかく、ぶつけたりして幼虫にダメージを与えると羽化に失敗します。優しくあつかってあげましょう。だから、幼虫を捕る前に、虫かごに止まり木を入れてあげましょう。そうすると、幼虫はお互いを傷つけずにすみます。私が捕まえる時には、捕まえる場所についたらすぐに虫かごの中に枝を拾って入れます。幼虫同士を離しておけるぐらいの量の枝なので枝の間に幼虫を入れる感じになります。虫かごは持って歩かず、置いておきましょう。幼虫は転がるだけで羽化に失敗してしまうかもしれません。また、見つけた幼虫の動きが止まっていた場合、羽化を始めていないかよく観察しましょう。羽化を始めていたらそのままにしてあげて下さい。羽化の最中に触るとまず羽化に失敗します。

5、羽化する場所を作る

捕まえた幼虫は、ほとんどがその夜に羽化します(今のところその日に羽化しなかった幼虫はいません)。羽化する場所を作っておかないと、特に暗くなってから捕まえた場合、羽化に間に合わないことがあります。幼虫は羽化を何かに登ってから始めます。登れるものならなんでもよく、木でもコンクリートでもプラスチックでもいいようです。表面がザラザラしているものならだいたい登れます。

網戸に登るツクツクホウシの幼虫
網戸に登るツクツクホウシの幼虫

私は服の衣装ケースを改造して虫かご代わりにしています。そこに登り木を何本も立てて羽化させようとしましたが、ニイニイゼミの幼虫では、それでいいのですが、クマゼミ、アブラゼミは木を登りきってしまい、虫かごの天井で羽化することがよくあり、狭そうですし、よく登る途中で落ちていました。登り木は垂直に立っていて、ある程度の高さがないといけないようです。庭の木に止まらせて羽化させるのも一つの方法です。朝まで逃げていく心配はありませんし、羽もきれいに伸びます。カーテンや網戸に止まらせてもいいです。羽化したばかりの成虫はむやみに飛ぶことはしないので、室内で羽化しても比較的大人しくしてくれます。

セミの幼虫がカーテンに登る
セミの幼虫がカーテンに登る

庭の木や網戸、カーテンで羽化するとほとんど成功します。

 ただ、登る途中や羽化の最中に落ちてしまう幼虫はいます。もう一度幼虫が登るのを助けてもいいですが、だいたいは落ちたせいでそのまま死んでしまうことが多いです。落ちる可能性が最も高い順に、飼育ケース内>カーテン>網戸、木 という感じでしょうか。そして、消灯してなるべく静かにそっとしておくようにして下さい。観察はしたいと思いますが静かに見ましょう。私の場合、室内でカーテンか網戸を登らせていますが、室内の明かりを観察のためにつけます。幼虫が明かりの点灯、消灯で驚いて落ちてしまうことはほとんどありません(一度も今まではありません)。落ちる時は登るのを失敗した時のようです。障害物のようなもののある所は羽化の場所には向かないということになります。また、登るものが低すぎても登りきってしまい落下の危険性が増します。アブラゼミ、クマゼミの場合は特に、出来れば足元から人の身長以上の高さまであるものに登らせて下さい。

セミの羽化の様子

アブラゼミの羽化

カーテンを登り、しばらくすると動きが止まります。動きが止まったら羽化を始めるサインです。

アブラゼミの羽化1
アブラゼミの羽化1

背中が割れます。成虫の白い身体が見えてきます。

アブラゼミの羽化2
アブラゼミの羽化2

成虫の体が出て来ます。

アブラゼミの羽化3
アブラゼミの羽化3
アブラゼミの羽化4
アブラゼミの羽化4
アブラゼミの羽化5
アブラゼミの羽化5

上の3枚の写真の時、よく落ちてしまいます。電灯の点灯、消灯では驚いて落ちることはないようなのですが、振動や声などで刺激しないようにしてあげてください。

アブラゼミの羽化6
アブラゼミの羽化6

アブラゼミの羽化したばかりの翅の色は白くキレイです。

アブラゼミの羽化7
アブラゼミの羽化7

時間が経つにつれて翅はアブラゼミ本来の茶色に染まっていきます。

アブラゼミの羽化8
アブラゼミの羽化8

ニイニイゼミの羽化

ニイニイゼミが網戸を登っていきます。その動きが止まったら羽化を始めます。やはり、アブラゼミほど上まで登りません。

ニイニイゼミの羽化1
ニイニイゼミの羽化1

幼虫の動きが止まってからしばらくすると背中が割れ、成虫の背中が見えます。

ニイニイゼミの羽化2
ニイニイゼミの羽化2

アブラゼミと同じ様に身体をのけぞらせながら脱皮します。

ニイニイゼミの羽化3
ニイニイゼミの羽化3
ニイニイゼミの羽化4
ニイニイゼミの羽化4

成虫は羽化したばかりは全体的に白っぽいですが、時間の経過と共に本来の色に染まっていきます。

ツクツクホウシの羽化

ツクツクホウシの幼虫はアブラゼミ、クマゼミに比べ細長く一回り小さいのが特徴です。暗くなると直ぐに羽化を始めるという印象があり、私はツクツクホウシの幼虫を捕まえると、なるべく早く帰宅して網戸に止まらせるようにしています。

ツクツクホウシの幼虫
ツクツクホウシの幼虫

網戸を登っていき、動きが止まったら羽化を始めます。人の胸の位置ぐらいの高さで羽化を始めました。羽化する時登る高さは、体の大きさに影響される要素があるのかもしれません。

ツクツクホウシの羽化1
ツクツクホウシの羽化1

背中が割れて、成虫の体が出て来ます。

ツクツクホウシの羽化2
ツクツクホウシの羽化2
ツクツクホウシの羽化3
ツクツクホウシの羽化3

今回はなぜか羽化してすぐに網戸を登り始めた。

ツクツクホウシの羽化4
ツクツクホウシの羽化4

ツクツクホウシの翅は羽化直後からすでに透き通っています。

ツクツクホウシの羽化5
ツクツクホウシの羽化5

この子はオスでした。この日の朝に逃がしました。

ツクツクホウシの羽化6
ツクツクホウシの羽化6

ツクツクホウシの羽化(メス)

幼虫を表から見ただけでは、オス、メスの区別は難しいようです。写真では違いを見つけれませんでした。

ツクツクホウシの羽化7
ツクツクホウシの羽化7
ツクツクホウシの羽化8
ツクツクホウシの羽化8
ツクツクホウシの羽化9
ツクツクホウシの羽化9

羽化したツクツクホウシ。産卵管が目立ちますから、メスだと確認できます。

ツクツクホウシの羽化10
ツクツクホウシの羽化10