夏休みの自由研究で以前作った方法を紹介します。
簡易的なものですが、2年前に作ったものは今でも虫がわくことなく残っています。何よりもお金があまりかかりません。標本セットを買うと1000円ぐらいはします。この方法だと半額以下で作ることができます。それに、透明なプラスチックケースを使うので裏側からも見ることができます。普通の標本ケースを使うと裏側が見えません。特に蝶は裏側も見たいですよね。
用意するもの
1、お湯に入れて関節が動くようにする
まず、昆虫を歯ブラシできれいにします。その後タッパーに入れ、ぬるま湯60℃くらいにひたします。
昆虫の種類によって違いますので、ときどき取り出して関節の状態を確認してください。かたければお湯に入れてしばらく待ちます。30分~1時間くらいで関節が柔らかくなります。熱湯に入れると昆虫の目の色が変わったりするので注意してください。
関節が柔らかくなったかチェック
関節が柔らかくなったらお湯をよくふき取る。
2、昆虫に固定用の針を刺す
ぬい針を昆虫に刺します。この針は最後には昆虫を標本箱に止めるためのものです。
昆虫に対して垂直に刺し、横から見て差し込む長さを決めておきます。
大きな昆虫は重さで回転してしまうことがあるので、木工用ボンドを昆虫と針の間に少しつけると防げます。目立たない裏側がいいと思います。
昆虫の裏側で針に木工用ボンドを付ける
3、昆虫の形を整える
先ほどのぬい針を刺した昆虫を発泡スチロールの箱に刺します。
体が回転しないように大まかに待ち針で止めます。
ピンセットでおおよその形を整えます。
ピンセットで関節をほぐしながら
触角を忘れずに形を整える。
触角や爪がとれていた時には、この時に木工用ボンドをつけて直します。
4、乾燥させる
日陰の風通しのよい場所で2週間~1ヶ月乾かすと昆虫の形も固まります。
5、ラベルを作る
1、昆虫名
2、いつ捕ったか
3、どこで捕ったか
4、捕った人
を記入する
6、標本箱を作る
標本箱はプラスチックケースの底の厚いものと薄いもので作ります。
厚いものを底側に、薄いものをフタにします。
底側にするものに、昆虫を何匹入れるか考えて、割ばしの切ったものを木工用ボンドで貼り付けます。
割ばしを小さく切ったもの(プラスチックケースの貼り付けます)
ラベルの貼る位置も考えて。乾いた昆虫をその割ばしの位置に差し込み少量の木工用ボンドを垂らして固定します。
作っておいたラベルを貼り付けます。
箱の端の方に防虫剤を貼る。
フタを透明のセロテープで貼り付け完成。
透明なので裏から見ることもできます。
チョウの標本
チョウの標本の場合少し工作をする必要があります。
私は発泡スチロールのフタで次のようなものを作りました。
白い紙は100円ショップで買った写し紙です。後でハネをおおう役目をします。
カッターで切り取ってある部分にチョウの体が入ります。
チョウの標本を作るためのこういった道具は1000円以上はします。子供の自由研究なら簡易的なものを自分で作ることをおススメします。要は、体が収まる部分があり、ハネを広げ乾かすことのできるものならなんでもいいのです。ちなみに上の道具のかかった費用は、100円ショップで買った写し紙のみです。
タテハチョウやモンシロチョウなどの小さなものなら、かまぼこ板2枚をハネのところに使い、チョウの体のスペースをちょっとした木でつなげば同じようなものができます。
では、チョウの標本の作り方です。
前に書いたように、お湯に入れて体を柔らかくします。
身体に針を垂直に刺し、裏側を木工用ボンドで止めます。
先ほど作った道具にチョウを取り付けます。
待ち針で体が回転しないように止めます。
ハネを広げ写し紙にはさみ待ち針で止めます。
先ほど作った道具で、発泡スチロールに取り付けた写し紙は、片方づつのハネにかぶせるように取り付けます。
両ハネを写し紙ではさみ、待ち針で止めます。
後は、乾燥させ、先に書いた手順のようにすれば完了です。
ちなみにこのチョウはジャコウアゲハです。