シロチョウのなかま


モンシロチョウ(紋白蝶)

特徴 前翅長30㎜程度。翅は白く、前翅の外縁は黒いです。また、前翅の中央に黒い斑点があります。

生態 3月~11月頃まで見られます。キャベツ畑、アブラナ畑などアブラナ科の植物の畑によくいます。幼虫のエサはそれらの葉です。成虫のエサは草花の蜜になります。

捕獲 個体数が多く、ヒラヒラと舞うように飛ぶ典型的な蝶です。飛行速度が遅く、簡単に捕獲出来ます。キャベツ畑などの畑に行くと出会えると思います。

成虫の飼育 小さな蝶なのでエサを与えるのがなかなか難しいです。



スジグロシロチョウ(筋黒白蝶)

特徴 前翅長30㎜程度、大きさはモンシロチョウより若干大きいです。翅はモンシロチョウと同じく白いのですが、翅のスジ(翅脈)が黒い蝶です。飛んでいる姿は翅脈が黒いので、モンシロチョウより若干黒く見えます。飛ぶ速さはモンシロチョウと同じくらい遅いです。春型、夏型があり、近縁種のヤマトスジグロシロチョウがいるため、区別が難しい蝶です。下記のサイトに見分け方が掲載されていますので参考にどうぞ。

生態 3月頃~(私の周りでは春頃しか見かけない蝶です)。本種は平野部でよく見られ、ヤマトスジグロシロチョウは山地の標高の高い場所を好むようです。成虫のエサは花の蜜。幼虫のエサはタネツケバナ、イヌガラシなどのアブラナ科の植物。越冬は幼虫でします。

捕獲 ヒラヒラと舞うように飛びます。飛行速度が遅いため捕獲は簡単です。モンシロチョウと同じく畑などで出会えると思います。

成虫の飼育 小さな蝶なのでエサを与えるのがなかなか難しいです。今のところ長く飼育できていません。



ツマキチョウ(褄黄蝶)

特徴 モンシロチョウより一回り小さい蝶です。前翅先端が尖って曲がっています(写真の矢印のところです)。後翅の裏側は緑色の網目模様のようになっています。端やヘリの部分を褄と言います。雌雄の違いは、前翅の褄がオレンジ色(黄色)がオスで名前通りです。メスは黄色い鱗粉が若干あるだけです。

生態 3~4月頃に見られます。幼虫がスジグロシロチョウと同じアブラナ科のエサを好むので、同じ様な場所、平野から低山地の畑や公園などで見かけます。成虫のエサは花の蜜で、幼虫のエサはタネツケバナ、イヌガラシ、ハタザオ、ナズナなどのアブラナ科の植物です。幼虫は夏に蛹になり、そのまま越冬して来春に羽化するのが基本のサイクルのようです。

捕獲 簡単です。飛ぶのが遅くヒラヒラと舞います。飛んでいる姿は後翅の緑模様などからモンシロチョウよりかなり小さく見えるので区別が出来ます。公園などの草地でモンシロチョウ、スジグロシロチョウなどに混じっています。

成虫の飼育 小さいのでエサを与えるのが難しいです。今のところ10日程度しか飼育できていません。



キタキチョウ(北黄蝶)

特徴 モンシロチョウより一回り小さい蝶です。翅は黄色~レモンに近い色をしています。オスの方が濃い黄色をしています。前翅の外縁は2枚目の写真のように黒いものもいますが、ほとんどないものがいたりと季節変異があります。

生態 3月~11月頃まで見られます。成虫で越冬したものが春の早い時期から飛び始めます。公園や草地、住宅地など幅広く生息しています。成虫のエサは花の蜜です。幼虫はハギ類やマメ科の植物です。

捕獲 簡単です。ヒラヒラと飛び、キタキチョウが必死に逃げたとしても、人が走れば追いつける程度の速さです。草地でよく出会います。

成虫の飼育 小さな蝶なのでエサを与えるのが難しいです。



   モンキチョウ(紋黄蝶)

特徴 モンシロチョウと同じぐらいの大きさです。前翅、後翅ともに表側は外縁に黒い模様があり、裏面は外縁をピンク色で縁取られています。翅の色自体はキタキチョウのように黄色一色ではなく、緑を帯びた黄色~黄色へ変化してカラフルです。また、オスは黄色の翅ですが、メスは黄色とモンシロチョウと見紛うくらいに白い翅を持つものがいます。

生態 5月~9月頃に見られます。田畑、公園、河川などの草地でよく見られます。成虫のエサは花の蜜。幼虫はシロツメグサ、レンゲソウなどマメ科の植物。幼虫で越冬します。

捕獲 なかなか難しいです。他のシロチョウに比べて飛行速度が速く、走っても全く追いつけません。吸蜜中など油断している時を狙いましょう。草原などでよく出会えます。