クマゼミ

クマゼミ
クマゼミ

クマゼミ

分布 本州(関東以南)、四国、九州

特徴 全長60~70㎜程度(頭部から翅の先端まで)。日本のセミの中で最大級。頭部は横に広く体もガッシリとして、”シャアシャア”と鳴く大きな声も相まって非常に存在感があります。体は黒く光沢があり、翅は透明で翅脈(翅のスジ)は緑色をしています。オスの腹弁は綺麗な橙色で目立ちます。幼虫は一見アブラゼミと似ていますが、一回り体が大きいこと、前胸背(前胸の背中側)がクマゼミが黒いことと、クマゼミの幼虫には泥が付きやすい(アブラゼミの体はつるっとしていて泥が付きません)ことなどから区別できます。

生態 6月下旬頃~9月まで見られます(岐阜県南部、愛知県北部では)。平野部の市街地、雑木林などで多く見られます。成虫、幼虫ともにエサは木の樹液です(幹の表面に出て来たドロッとした樹液ではなく、木の内部の汁です)。朝7時頃から盛んに鳴き始めます。オスのみ鳴きます(セミは皆、オスのみ発音器官を持ちます)。以前は寿命が1週間ほどと言われていましたが、実際にはもっと長く生きるようです(2週間とも1か月とも言われます)。メスは枯れ木などに産卵管を突き刺して産卵し、翌年初夏頃孵化して地中に潜ります。2~5年の幼虫期間を経て羽化するそうです。下に紹介したサイトはセミの孵化と降雨量の関係性を調べたサイトです。

飼育 庭などの木を網で囲い飼育することは出来るようです(試してはいません)。飼育ケースでの飼育は例がないようで私自身も出来ていません。

クマゼミ オス
クマゼミ オス
クマゼミ メス
クマゼミ メス

 幼虫の捕獲は、7月中旬~下旬が最もよく捕れるようです(岐阜県南部、愛知県北部では)。8月に入ると捕れる数が激減します。

クマゼミの幼虫
クマゼミの幼虫
アブラゼミの幼虫
アブラゼミの幼虫

 アブラゼミとクマゼミの幼虫は大きさ、色がよく似ていますが、クマゼミの方が少し大きく、矢印部分の前胸の背中側がクマゼミは黒く、泥が体に付着し易いことから区別できます(アブラゼミの幼虫には泥が付いていることがほぼありません)。

 幼虫を捕まえるのにはちょっとしたコツがあります。幼虫を捕まえたいと思う方はHPのとり方、捕まえ方の”セミの幼虫の捕まえ方”をご覧ください。

羽化直後のクマゼミ
羽化直後のクマゼミ

 羽化の様子もHPの”セミの幼虫の捕まえ方”に載せてあります。