ヒグラシ

ヒグラシ メス
ヒグラシ メス
ヒグラシ オス
ヒグラシ オス

ヒグラシ

特徴 全長40~50㎜程度(頭部から翅の先端まで)。体は赤褐色の下地に緑色と黒色の模様があります。頭部は小さく、複眼と共に美しい薄い緑色をしています。翅は透明で翅脈(翅のスジ)は薄い緑色をしています。雌雄の区別は産卵管の有無の他、オスの腹部が明らかに太く大きいことで出来ます。オスはこの腹部を使って”カナカナ”という独特の鳴き声を出します。メスは鳴きません。

生態 6月下旬頃~9月まで見られます(岐阜県南部では)。平野部にも見られますが、緑豊かな山間部に多い印象があります。スギ、ヒノキや広葉樹の薄暗い森を好みます。成虫、幼虫ともにエサは木の樹液です(幹の表面に出て来たドロッとした樹液ではなく、木の内部の汁です)。早朝、日暮れ、曇りなどの薄暗い時に”カナカナまたはキキキキ・・”などと独特の声で鳴きます。以前は寿命が1週間ほどと言われていましたが、実際にはもっと長く生きるようです(2週間とも1か月とも言われます)。産卵は樹皮に産卵管を刺して木の内部に卵を産み付けます。幼虫期間は3年程度だそうです。

飼育 -

ヒグラシ オス
ヒグラシ オス
ヒグラシ メス
ヒグラシ メス

 幼虫の捕獲は、広葉樹の森ばかりでなく、針葉樹(スギなど)の森も探しましょう。私としては、スギの森にいるこのセミは変わっていると感じます。

タカラダニがついているヒグラシ
タカラダニがついているヒグラシ

 ちょっと違う話を、セミを捕獲した時に、セミに何か赤いものが付いているのを見かけたことはないでしょうか?この赤いものはタカラダニと呼ばれるダニで、セミなどに寄生しています。Wikipediaによると、このタカラダニは体長1㎜程度で、花粉を食べるそうです。哺乳類は摂食対象でないので人を刺さないとのことです。ただ、気持ち悪いので取りたくなりますよね。この時には、ダニの体液が付いた場合は手洗いを、皮疹のおそれはあるそうです。