蝶の飼育、育て方

ゴマダラチョウの産卵
ゴマダラチョウの産卵

まず、飼育ケースですが、なるべく大きなものがいいでしょう。これは、どの昆虫でもそうですが、大きいものほど昆虫のストレスを軽減できるからです。ストレスによって死んでしまうことはよく起こります。でも小さい飼育ケースだからといって飼えないわけではありません。実際、一番小さな飼育ケースも使って飼育しています(小型のもの、モンシロ、キタキチョウなど)。飼育ケースの中には、木の葉や草などを入れてあげましょう。チョウの止まる所や休む空間になります。飼育ケースの中に花の鉢植えが入れればベストですが、エサとしては足りないでしょう。私の場合、縦20㎝、横40㎝、高さ30㎝ぐらいのペットショップで売っている最大のサイズの飼育ケースに、木の葉と朽木(クワガタのを流用)を敷き詰めました。そこに、砂糖水(エサ)を入れた皿も一応入れてあります。

蝶の飼育ケース
蝶の飼育ケース

私の飼育ケースの中はこんな感じです。いろいろなチョウを一度に飼育しています。鉢植えの花が手に入らないのが寂しいですね。(スイカを入れているので砂糖水のケースは取り出してあります)

 さらに、卵まで産ませたいということなら、飼育しているチョウの幼虫のエサを調べる必要があります。成虫はそこに卵を産み付けるからです。例えば、ゴマダラチョウはエノキに、ウスバシロチョウは朽木や枝に産み付けます。

 ゴマダラチョウを例にすると、エノキの枝を水の入ったカップ(作り方は”ナナフシの飼育”を参照)に刺し、飼育ケースに入れておきます。他の植物でも同じように作ればいい場合が多いです。いかに植物を長持ちさせるかがポイントです。そうしないと、植物をいつも替えるために採ってこなければなりません。

ゴマダラチョウの卵
ゴマダラチョウの卵

上の写真は飼っていたゴマダラチョウが産んだ卵です。このように長く飼育出来れば産卵してくれることがあります。成虫の飼育→産卵→孵化→幼虫の飼育→蛹→羽化の過程を是非体験して下さい。色々な知識も深まりますし、昆虫を飼う楽しさや喜びを味わえると思います。幼虫の成長過程などは夏休みの自由研究には持って来いです。

チョウのエサ

チョウの成虫の飼育は、ちゃんと毎日チョウがエサを吸ってくれるかが重要です。チョウの種類によってエサを変える必要があります。大別すると2種類に分かれます。

蝶のエサ
スイカに群がる蝶たち

  花の蜜を吸うタイプ

モンシロ、ウスバシロチョウ、テングチョウなどがこのタイプです。エサは砂糖水で代用します。だいたい25㏄の水に対し小さじすりきり2杯ぐらいにしていますが、濃度はまだ飼育しながら丁度良いところを探しています。人がなめて、ほんのり甘さを感じる程度がいいとも聞きます。注意点としては、エサの粘度が高すぎるとチョウが死んでしまうことがあります。チョウがストローを詰まらせてだと思います。ですので、砂糖の入れすぎには注意してください。他のエサとしてはスイカがいいようです。だいたいのチョウは喜んで飲んでくれます。



チョウのエサ2
樹液を吸うタイプのゴマダラチョウ

   樹液を吸うタイプ

ゴマダラチョウ、ルリタテハなどがこのタイプです。エサは昆虫ゼリーで代用します。樹液を飲むのでエサの粘度が高くても大丈夫です。ただ、昆虫ゼリーは1週間もするとコバエがわくのでその対策が必要となります。コバエ対策としては、定期的に昆虫ゼリーを交換することです(だいたい1週間ぐらいを目安に)。残っていても捨てて下さい。スイカを飲むものもいると思います。ゴマダラチョウはスイカは好きなようです。


蝶にエサを与える方法

まず、蝶の口(ストロー)を砂糖水(エサ)のところに近づけて下さい。すると自分からストローを伸ばし飲んでくれます。自分で飲んでくれない場合、チョウのストローを、つまようじ、クリップを伸ばしたものなどの先のとがったもので丁寧に伸ばし、チョウのストローの先を砂糖水のところに導いてください。最初は手間がかかりますが、チョウが慣れてくると置くだけで飲んでくれるようになります。しばらく砂糖水を吸ったチョウは、その内、羽ばたき始めるので、そうなったらエサやり終了です。飼育ケースに戻してあげてください。飼育初日が重要で、この日に飲まない個体は次の日に死んでしまうことが多いです。2~3度挑戦してダメだった場合、飼育ケースの中にエサも一緒に入れて下さい。自分で飲んでくれることを祈りましょう。エサは必ず1日に1度は与えて下さい。私の場合は夜に1度砂糖水(エサ)を与えています。その時ついでに健康チェックもしています。元気が十分にある場合、飼育ケースの中にエサを入れて無理には飲ませません。自分で飲んでくれていることが多いようです。ただ、前日に飲まなかった場合、次の日の午前中には健康チェックをして、再度エサを与えてみます。元気がない場合は、何としても飲ませてください。また、私はエサを与える時は屋内で行っています。そうしないと、直ぐに逃げられます。屋内で逃げた時に捕まえ易い場所でエサをあげて下さい。

砂糖水をすうテングチョウ
砂糖水をすうテングチョウ

エサを与えるときに困るのは、テングチョウのように素早く飛び回るチョウです。特にテング、タテハ関係は食事をするより、逃げることが優先するようで落ち着きがなく、弱ってこないと大人しく飲んでくれません。でも飲ませないと死んでしまいます。2、3回挑戦してダメなら、飼育ケースの中に砂糖水(エサ)のケースを入れて、自分で飲んでくれるのを待つしかないでしょう。

蝶の飼育ケースの置き場所

以前は、飼育ケースの置き場所は、直射日光の当たらない比較的明るいところに置いていました。しかし、アゲハチョウなどは明るくしすぎると逃げようとして暴れて体力がなくなっていきます。いろいろな虫を飼育して感じたことですが、虫の体力が無くなることは、そのまま死につながるようです。それを踏まえて、チョウが休める環境を作ることこそ長生きできる環境なのではと思います。今では、直射日光の当たらない比較的静かで薄暗いところに飼育ケースを置くか、飼育ケースにダンボールをすっぽりと被せてしまい、夜の状態を作り、蝶の体力が無くならないように調整しています。このダンボールは便利で、蝶が暴れる時などにも被せると大人しくなるので、蝶の体力を温存するのに役立ちます。

 ここに書いたことは、そのチョウの種類別に書いたものではないので、実際に飼育したことがあるチョウは、このホームページの”飼育、育て方”のところに種類別で載せています。そちらの方が参考になると思います。飼育記録も載せてあります。