蝶の飼育、育て方

ゴマダラチョウの産卵
ゴマダラチョウの産卵

 上の写真はゴマダラチョウが産卵している様子です。飼育環境がいいと卵まで産んでくれる時があります。その卵を孵化させて、幼虫を育て、蛹になり、羽化して成虫となって飛び立ってゆく。蝶の飼育の醍醐味ですよね。今回は今までやって来た飼育方法をまとめてみました。蝶の種ごとの飼育記録は、HPの”飼い方、育て方”のところにまとめてありますので、そちらもご覧下さい。

ゴマダラチョウの5齢幼虫
ゴマダラチョウの5齢幼虫

 まず最初に、今まで飼育した蝶の中で、飼育記録が残っているものの飼育出来た期間を見て下さい。

 見方はツマキチョウに注目すると”ツマキチョウ、10逃13”と表示してあります。この13という数字は、捕獲した日を1日目と数えて13日目に死んでしまったことを意味します。10逃というのは、10日目に何らかの理由で蝶を逃がしたことを意味します。数字の書いてある数が飼育した頭数です。ツマキチョウは3頭記録に残っていることを意味します。13のピンク色の数字は、2020年4月に完成したダンボールで作った大きな飼育ケースで飼育していたことを意味します。”ミスジチョウ、、2”の表示は、2匹飼育して、1匹は捕獲したその日に死んでしまい、もう1匹は捕獲した次の日に死んでしまったという意味になります。はダンボール飼育ケースで飼育しています。2021年以降は全てダンボール飼育ケースの中で飼育しています。

キタキチョウ、9

スジグロシロチョウ、3、3、、4、8

ツマキチョウ、10逃10逃13

ナミアゲハ、23逃

アオスジアゲハ、12、18、21、

カラスアゲハ、13

ジャコウアゲハ、14

モンキアゲハ、10

ナガサキアゲハ、4逃

ウスバシロチョウ、151717

ゴマダラチョウ、、6、、11、2124

イチモンジチョウ、21

アサマイチモンジチョウ、

ミスジチョウ、、2

テングチョウ、5、5、23

ルリタテハ、2、、9、、10逃、14、18

キタテハ、

ヒオドシチョウ、12、3882

クロコノマチョウ、2425

サトキマダラヒカゲ、

 以上は2020年までの飼育記録

ミヤマセセリ、8

アカシジミ、21

スジグロシロチョウ、3逃

ホソオチョウ、2

ナミアゲハ、6、13、19

カラスアゲハ、4、8逃

クロアゲハ、14

コミスジ、4

ゴマダラチョウ、4、5、17、21

イチモンジチョウ、3、16逃

ツマグロヒョウモン、21逃

ウラギンヒョウモン、12

ミドリヒョウモン、8

オオウラギンヒョウモン、12

コムラサキ、4、6

アサギマダラ、60

テングチョウ、2逃

アカタテハ、36、49

ヒメアカタテハ、27

ルリタテハ、6、33

キタテハ、13、30、120逃

ヒオドシチョウ、52、106

クロコノマチョウ、21、25、30逃、33、122逃130逃

 以上は2021年の飼育記録。飼育は全てダンボール飼育ケース

キタテハ、クロコノマの120逃は冬越ししてから逃がしました。

 蝶の飼育は種類によって特徴があります。

①ナミアゲハ、アオスジアゲハ、カラスアゲハなどの大型の蝶

②モンシロチョウ、キタキチョウなどの小型の蝶

③ヒカゲチョウ、ヒオドシチョウなど木陰を好む蝶

 ①のアゲハ蝶達は飼育は難です。飛翔性が高く、飛んでは壁にぶつかり飛んではぶつかりを繰り返し、翅がボロボロになってしまう傾向にあります。飛べなくなって死んでしまいます。十分な広さの飼育ケースを確保することが難しいです。もし飼育するのであれば、底以外すべて網目でできているケースであれば翅は長持ちします。と言ってもつかまることが出来る、柔らかいものであれば代用はできます。私は2020年にダンボールで飼育ケースを作りました。サイズは縦56㎝✖横46㎝✖高さ100㎝のものが出来ました。このサイズでさえアゲハ蝶達には十分な広さと言えないようで、翅がボロボロになり死なせてしまい、最後の方は飛べないような可哀そうな状態になりました。ダンボール飼育ケース以前は、記録(2019年の途中から付け始めました)にはありませんが、直ぐに翅がボロボロになり2、3日で死なせてしまいました。大型の蝶はエサやり自体は難しくありません。

 ②の小型の蝶は飼育ケースが小さくても飼育できます。ただ、飼育ケースが大きいに越したことはありません。また、小型の蝶は口吻(蝶のスローのところ)も小さいので、エサを与える時やりにくいです。

 ③ヒカゲチョウなどの木陰で暮らす蝶は、木などに止まっていることが多いのか、飛翔する時に小回りが利くのか判りませんが、翅はボロボロになりにくい傾向にあります。ただ、蝶の飼育ケースは大きい方がいいのは同じです。エサの所に置くと自分で飲んでくれる個体も多く、飼育は比較的に簡単で長く飼育出来ます。タテハチョウ、テングチョウなどの素早く飛び回る蝶は、直ぐに飛び回ってしまうのでエサやりが難しいです。飼育記録で2、3日で死んでしまっているのは、エサを飲ませれなかったことが原因です。

 2021年の飼育結果を見ると、タテハ、クロコノマチョウなどの木陰を好む蝶と、アゲハやシロチョウなどの花の蜜をエサにしている蝶とで、飼育期間の長さが大きく違うことが見て取れます。タテハチョウが、自分でエサを摂っている姿は見ることがありますが、アゲハなどは見たことがありません。上のボタンは蜂蜜に紫外線を当てると光る様子が見れるサイトです。蝶達は紫外線を見ることができ、花の蜜が光って見えるので、そこに集まるそうです。私は蜂蜜で飼育をしていませんし、ダンボール飼育ケース内は暗く、紫外線が十分には届きません。つまり、アゲハやシロチョウ達にはエサのある所がわからないのではないかと思っています。対して、タテハチョウ達は樹液を吸うので、根本的にエサの探し方が違うので、それが飼育期間の差につながっているのではないかと考えています。

 このように考えているので、花の蜜をエサにしている蝶は、必ずエサを飲ませます。タテハチョウなど樹液をエサにする蝶は、無理には飲ませません(2度飲ませて飲まないのならそれ以上は与えません)。

アオスジアゲハ吸蜜中
アオスジアゲハ吸蜜中

蝶の飼育環境

 先ほど書きましたが、飼育ケースはなるべく大きなものがいいです。これは、どの昆虫でもそうですが、大きいものほど昆虫のストレスを軽減できるからです。また、蝶の場合は、飼育ケースの壁に翅が当たってボロボロになります。でも小さい飼育ケースだからといって飼えないわけではありません。実際、一番小さな飼育ケースも使って飼育しています(小型のもの、モンシロ、キタキチョウなど)。飼育ケースの中には、木の葉や草などを入れてあげましょう。チョウの止まる所や休む空間になります。また、壁に網を貼り付けるなどして、どこにでも蝶が止まれるようにすると、翅へのダメージを軽減できます。砂糖水(エサ)も一緒に入れます。

ゴマダラチョウの飼育ケース
ゴマダラチョウの飼育ケース

 私の飼育ケース(ダンボール飼育ケースを作る以前)の中はこんな感じです。昆虫ゼリー、スイカと砂糖水のケースを入れています。何のエサを気に入ってくれるか判らなかったので、色々入れておきました。産卵させたいので、その蝶の幼虫が食べるエサを入れています。ゴマダラチョウの場合はエノキ(榎)になります。

 飼育ケースを買うと大型のものだと2000円ぐらいするでしょうか?衣装ケース(飼育ケースとして使った場合)も1000円ぐらいはします。そこで、ダンボールで飼育ケースを作ると安上がりです。甲虫は隙間に潜りこんでしまうため、ダンボール飼育ケースは不向きですが、蝶などはそうした心配はありません。しかも、汚れたら、ダンボール回収に出せばいいのです。

蝶のエサ

 蝶の成虫の飼育は、ちゃんと毎日エサを摂ってくれるかが重要です蝶の種類によってエサを変えてもいいですが、この頃は無難に砂糖水で飼育しています。

蝶のエサ
スイカに群がる蝶たち

  花の蜜を吸うタイプ

 モンシロ、ウスバシロチョウ、テングチョウなどがこのタイプです。エサは砂糖水で代用します。だいたい25㏄の水に対し小さじすりきり1杯ぐらいにしています。人がなめて、ほんのり甘さを感じる程度がいいとも聞きます。注意点としては、エサの粘度が高すぎるとチョウが死んでしまうことがあります。チョウが口吻(チョウのストロー)を詰まらせてだと思います。ですので、砂糖の入れすぎには注意してください。他の代用エサとして、蜂蜜を薄めたもの、ポカリスウェットなどで飼育している方もみえます。スイカはだいたいのチョウは喜んで飲んでくれます。しかし、スイカを与えた次の日に死んでしまったことがあったので今ではやめています。わざわざ与える必要はなく、私は砂糖水で飼育しています。



チョウのエサ2
樹液を吸うタイプのゴマダラチョウ

   樹液を吸うタイプ

 ゴマダラチョウ、ルリタテハなどがこのタイプです。基本は砂糖水で、水25ccに対して砂糖小さじすりきり1杯にしています。昆虫ゼリーでも代用できます。エサの粘度は高くても大丈夫なようです。ただ、昆虫ゼリーは表面の水分がなくなるか、1週間もするとコバエがわくので、定期的に交換する必要があります(せいぜい1週間ぐらいを目安に)。残っていても捨てて下さい。スイカを飲むものもいると思います。ゴマダラチョウはスイカは好きなようです。蜂蜜を薄めたものやポカリスウェットでもいいようです。


蝶にエサを与える方法

まず、蝶の触角が何度も垂れ下がって何かを探している様子な場合は、(私の経験上)確実にお腹を空かせている証拠です。直ぐに餌を与えましょう。 

 私は魚など用の発泡スチロール容れ物に、砂糖水をしみ込ませたティッシュペーパーを置いて蝶に与えています。ティッシュペーパーなしだと蝶の体に砂糖水がベタベタに付いてしまうことがあります。下の写真はゴマダラチョウ春型が吸蜜中です。

砂糖水をしみ込ませたティッシュ
発泡スチロールの容器に砂糖水をしみ込ませたティッシュを置きます

 蝶にエサを飲ませる方法は、蝶をエサの近くに置いて下さい。すると自分から口吻(こうふん=蝶のストロー)を伸ばし飲んでくれる時があります。クロコノマチョウ、タテハチョウなどはエサの所に置くと自分で飲んでくれることが多いです。それ以外の多くは自分では飲んでくれません。自分で飲んでくれない場合、チョウの口吻の中心(巻き巻きのストローの中心)に、横から、つまようじ、クリップを伸ばしたものなどの先のとがったものを差し込みます。(下の写真)息子はクリップを伸ばしたものが使いやすいと言っています。

蝶のエサの与え方
ストロー(蝶の口)の中心に差し込む

 差し込んだクリップなどを、前方にゆっくりとストローを伸ばしながらエサの所に導いてやります。(下の写真)無理矢理ストロー(蝶の口)を伸ばすと蝶を傷つけてしまうので、優しく伸ばすようにして下さい。口吻を伸ばす時に、蝶の頭がクリップに引っ張られて動くようだと力の入れ過ぎです。また一度引っかかった場合一度口吻からクリップを離してから、再度伸ばしてあげて下さい。口吻のみをゆっくりと伸ばして下さい。蝶の口吻の先がエサに付くとほとんどの場合は飲み始めます。すぐ飛んでしまった場合でも3~5回ぐらいは繰り返して下さい。それでも飲まなかった場合はお腹が空いてない場合があります。

ストロー(蝶の口)をエサに導く
ストロー(蝶の口)をエサに導く

 テングチョウやタテハチョウはパルピ{下唇鬚(かしんしゅ)}が発達しています。この中に口吻を格納しているものがいるので、このパルピをクリップの先などでこじ開けて口吻を取り出さなければなりません。下の写真の矢印とは逆側、頭部の下側からパルピの真ん中を割って開くつもりでこじ開けます。老眼の私にとってはこれが結構難しいです。また、針のような尖ったものだと、この時に蝶を傷つけてしまうため、息子はクリップを伸ばしたものがやり易いと言います。

テングチョウのパルピ
テングチョウのパルピ

 下のキタテハの場合は、矢印側から口吻のある場所を狙ってこじ開けます。

キタテハのパルピ
キタテハのパルピ

 最初は手間がかかります。しばらく砂糖水を吸ったチョウは、その内、羽ばたいたり、動き始めるので、そうなったらエサやり終了です。飼育ケースに戻してあげてください。

 飼育初日が重要で、この日に飲まない個体は次の日に死んでしまうことが多いです。上記の飼育記録で2、3日で死んでいるものは前日に飛び回ってエサを飲ませられなかったものがほとんどです。

アサギマダラ吸蜜中
アサギマダラ吸蜜中

季節(室温)によってエサやりの回数を変えましょう

 室温によってエサやりの回数を変えてます。(息子の高校の先生によると1日に2、3回与えた方がいいそうです)。気温が上がって来ると1日1回では足らないようで、夏には早く死なせてしまうことが多いです。気温が下がる真冬(12月~3月頃)は3~4日に1回でも死ぬことはほとんどありません(ただし、成虫越冬する蝶の場合です)。エサやりの回数を増やさなければならない目安となる室温(気温ではなく室温です)はおおよそ26℃程度ではないかと推測しています。よく蝶の様子を観察して下さい。蝶が活発に動き回るなら、1日1回では足りません。真夏などさらに室温が上がった場合は尚更です。気温が低くなり、蝶が動かなくなったら毎日エサを与えなくてもいいです。蝶の種類によっても違ってくるとは思います。タテハなどの日陰で暮らす蝶は渇きに強く、アゲハ、シロチョウなどは弱いと感じます(もしくは、タテハチョウなどの樹液をエサにする蝶は自分でエサを摂っていて、アゲハなど花の蜜をエサにしている蝶はエサを自分で摂れないのかもしれません)。

 息子は夜にエサをあげたなら、朝にエサをあげても活動していないので、エサの飲みが少なく、あまり意味がないと言っています。昼と夜にエサを与えるか、朝と夕方与えるのがいいのかもしれませんが、学校、会社があるので2度のエサやりは難しいのが現実です。

 夜に砂糖水(エサ)を与えるついでに健康チェックもしています。樹液をエサにする蝶達は、元気が十分にある場合で、飛び回ってエサを飲まないようなら、飼育ケースの中にエサを入れて無理には飲ませません。自分で飲んでくれているようです。アゲハやシロチョウは飲まないと次の日に死んでしまう可能性が高くなります。蝶の元気がない場合は、何としても飲ませてください。また、私はエサを与える時は屋内で行っています。そうしないと、直ぐに逃げられます。屋内で逃げた時に捕まえ易い場所でエサをあげて下さい。

ウスバシロチョウ飼育中
ウスバシロチョウ飼育中

 卵まで産ませたいということなら、飼育している蝶の幼虫のエサを調べる必要があります。成虫はそこに卵を産み付けるからです。例えば、ゴマダラチョウはエノキ(榎)に、ウスバシロチョウは朽木や枝に産み付けます。

 ゴマダラチョウを例にすると、エノキの枝を水の入ったカップ(作り方は”ナナフシの飼育”を参照して下さい)に刺し、飼育ケースに入れておきます。他の植物でも同じように作ればいい場合が多いです。いかに植物を長持ちさせるかがポイントです。そうしないと、植物をいつも替えるために採ってこなければなりません。

ゴマダラチョウの卵
ゴマダラチョウの卵

 上の写真は飼っていたゴマダラチョウが産んだ卵です。このように長く飼育出来れば産卵してくれることがあります。成虫の飼育→産卵→孵化→幼虫の飼育→蛹→羽化の過程を是非体験して下さい。色々な知識も深まりますし、昆虫を飼う楽しさや喜びを味わえると思います。幼虫の成長過程などは夏休みの自由研究には持って来いです。

蝶の飼育ケースの置き場所

 飼育ケースの置き場所は、アゲハ、シロチョウなどの比較的に日向を好む蝶とタテハ、ヒカゲチョウなどの木陰を好む蝶で違ってくると思います。その蝶の暮らす環境にあった場所に置くのがいいと思います。アゲハ、シロチョウ達は直射日光の当たらない比較的明るいところに置き、タテハなどは木陰のような薄暗い環境がいいと思っています。息子は「ある程度活動しないとエサの飲みが悪い」と言います。しかし、ずっと蝶が羽ばたいているような環境は蝶の体力を削っていきます。いろいろな虫を飼育して感じたことですが、虫の体力が無くなることは、そのまま死につながるようです。飼育中の蝶が、なぜ羽ばたき続けているのか観察して下さい。例えば、蝶が止まる所がないので羽ばたき続けているなら、壁に網などを貼り付けて止まれるような環境にします(下の写真)。光に向かって飛び続けるのなら、その光を遮って様子を見るなど、チョウが休める環境を作ることこそ重要なことだと思います。奥の手として、蝶が暴れてしまう場合には、飼育ケースにダンボールをすっぽりと被せて、夜の状態を作り、蝶に体力を温存させる方法があります。ただ、ずっと暗いままだと体力を使わないので、エサをあまり摂らなくなってしまいます。この場合、エサやり前の2~3時間前には少し活動させてあげて下さい。

飼育ケース
飼育ケースの壁に止まる為の網をガムテープで貼った

他の方の飼育の仕方

 このホームページを訪問して下さった亀本さんは、アオスジアゲハ55日間、アサギマダラは100日以上、アゲハは87日間など、蝶の飼育の達人と言っても過言ではないと思います。私と亀本さんのやり取りをそのまま掲載しました。飼育における多くの有用な情報があるので、是非、一読してください。

 亀本さんは、飼育に非常に注意を払われていることがわかります。私との飼育の大きな違いは、飼育ケースの選び方、蝶の飼育ケースの置き場所と温度管理です。また、蝶の翅を修復出来る方法があることには驚きました(上のボタンからそのページに飛べます)。亀本保頼さんにはいろいろ教えて頂き感謝しております。

蝶の紹介

 ここでは蝶たちの魅力を紹介します。画像をクリックするとその蝶の飼育のページに飛びます。

ヒオドシチョウ

 管理人おススメの蝶です(特に初心者)。翅の表側は緋色(赤に近いオレンジ色という感じです。下の写真はオレンジ色に見えますね)。翅の外縁は瑠璃色もしくは水色の蝶です。裏側が地味で枯葉や樹皮に近い色合いです。そのため人気はイマイチです。しかし、死んだふりをするという面白い特徴を持つ蝶です。蝶としては寿命が長く1年あり、暑さにも強く、冬越しを成虫ですので寒さにも強いです。飼育も簡単で、エサやりは死んだふりをしている時に飲ませればよく長期間飼育出来ます。

ヒオドシチョウ
ヒオドシチョウ

ルリタテハ

 管理人の思い入れが強い蝶です。驚かすと非常に飛行スピードが速く、旋回性能も良いため捕まえるのが難しい蝶です。樹液を吸っている時など止まっている時でなくては捕まえられません。翅の裏側は枯葉のような色合いですが、表側は瑠璃色の美しい帯が入っています。雌雄で翅などに若干の違いがあるので、翅を見て雌雄を当てるのも面白いと思います。エサやりの時に飛び回ってしまうため長く飼育するのが難しいです。だからこそ上手く飼育したいと思う蝶です。幼虫の食草はサルトリイバラなどです。サルトリイバラは葉の形状が特有なので慣れてくると簡単に見つけられます。また、そのぐらい私の周り(岐阜県岐阜市ただし山近くです)では珍しい植物ではありません。

ルリタテハ
ルリタテハ

ゴマダラチョウ

 ナミアゲハと色、模様がよく似ています。ナミアゲハより少し小さく、翅の外縁が丸みを帯びています。エノキなどの木の高い所を飛び周り、なかなか下まで降りてきません。捕獲のチャンスは産卵している時やエサを摂っている時です。なかなか捕まえられない蝶です。春型、夏型の季節型があり、春型は翅が白くなる白化が起こりやすいです。縦17㎝×横30㎝×高さ20㎝くらいの飼育ケースでも飼育出来ます。ゴマダラチョウの口吻(ストロー)は黄色をしていて目立ちます。幼虫の食草はエノキなので入手し易いので産卵も比較的に簡単です。春型を産卵させ羽化に成功すると夏型のゴマダラチョウにも会えます。

ゴマダラチョウ
ゴマダラチョウ

アオスジアゲハ

 前の3種より個体数が多い(私の周りでは)のですが、飛行スピードが速いのでこれまた捕まえるのが難しい蝶です。翅に太い青い帯が入っていて、しかもそこは透けています。非常に美しい蝶の1種です。飼育ケースは大きいサイズが欲しいところです(ダンボールで飼育ケースを作るのがおススメ)。また、前記の亀本保頼さんのように冷温庫など(温度管理が出来るもの)で飼育すれば小さなスペースでも長く飼育出来るようです。幼虫の食草はクスノキなので、学校、神社などによくあります。

アオスジアゲハ
アオスジアゲハ

 ここに書いたことは、そのチョウの種別に書いたものではないので、実際に飼育したことがあるチョウは、このホームページの”飼い方、育て方”のところに種別で載せています。そちらの方も参考にして下さい。飼育記録も載せてあります。