ゴマダラカミキリの飼育

ゴマダラカミキリ
ゴマダラカミキリ

ゴマダラカミキリ(胡麻斑髪切)

分布 北海道、本州、四国、九州、沖縄

特徴 体長25~35㎜程度。上翅(じょうし)が黒く光沢があり、不規則な白い斑点があるカミキリムシ。その他の部分は黒と青白との縞模様に見えます。メスがオスより大きい傾向にあり、触角はオスの方が長く体長の2倍弱~2倍。メスは1.2倍程度なので、それで雌雄のおおよその区別ができます。

生態 成虫は6月~8月頃に見られ、基本的には昼行性ですが、夜に外灯に飛来することもあります。柑橘類、クリ、イチジク、リンゴ、ナシ、ヤナギ、バラなどの代表的な害虫で、成虫はそれらの葉や樹皮を食べるため、枝を枯らしてしまうこともあります。幼虫は生木の材部をエサにするため、被害にあった木は樹勢が衰えて枯れてしまうこともあるようです。その年に孵化したものは翌年の6月頃羽化します。遅く孵化したものは翌々年に成虫になります。

飼育 簡単です。代用できるエサも多そうです。

ゴマダラカミキリ2
ゴマダラカミキリ2

ゴマダラカミキリの飼育環境

 プラスチックの飼育ケース小(160×100×高さ120)の物でもOKです。狭いためにストレスで死んでしまうようなことはないようです。飼育ケースには止まる為の木や草を入れてください。できればイチジクなどのエサになる枝や葉がいいと思いますが、休んだり、隠れたりするためのものなので代用は何でもOKです。

 飼育ケースの置き場所は、直射日光の当たらないところにしてください。直射日光が当たると温度も上がりますし、水分もどんどん無くなっていくので、死んでしまう原因になります。ゴマダラカミキリの成虫は、普段は木の陰で暮らしているので、木陰をイメージした少し暗いところがいいと思います。真夏に部屋の中に飼育ケースを置きっぱなしだと、さすが温度が上がりすぎて死んでしまうことがあるかもしれません。真夏に外出するときは飼育ケースの置き場所を考えてあげてください

ゴマダラカミキリのエサ

 ゴマダラカミキリのエサは、柑橘類、イチジク、栗などの新鮮な生木や葉です。と言っても、一般家庭で毎日それらを手に入れるのは難しいと思います。他のエサとして、柑橘類やリンゴ、イチジクなどの皮でもいいようです。また、クワガタ用の昆虫ゼリーでも代用できます。気を付けることは、果物の皮や昆虫ゼリーは1週間もするとコバエがわくので、その前に取り替えることです。また、飼育ケース自体を洗濯用のネット(コバエが入れないくらいの目のもの)の中に入れておくと、コバエがわいても外に出て来ません。クワガタなどの飼育にも有効です。

 私の場合、主に昆虫ゼリーで飼っています。よく食べてくれます。他に野菜など、いろいろ与えて試しています。トマトはダメで、ナスは好きなようでよくかじっています。キウイフルーツも食べます。スイカはなす、昆虫ゼリーより好きなようです。でも、生エサなので1日で取り替えないと腐ってしまいます。また、生エサは飼育ケース内が汚れやすいので、定期的に洗浄してあげてください。

ゴマダラカミキリの飼育記録

ゴマダラカミキリがスイカをかじる
ゴマダラカミキリがスイカをかじる

2020/6/26

 今日、学校の帰り道でゴマダラカミキリとシロスジカミキリを捕まえました。大型の飼育ケースにとりあえず入れました。エサは昆虫ゼリーを与えても飲まなかったので、スイカを与えました。すると、喜んでかじり付きました。

6/28

 飼育ケースが埋まって、ゴマダラカミキリはコガネムシ、ラミーカミキリと一緒に飼育ケース小で飼うことになりました。もしかしたら、ラミーカミキリを殺してしまわないかちょっと心配。ゴマダラカミキリは今日もスイカにしがみついています。

6/30

 ゴマダラカミキリは、ラミーカミキリ、コガネムシと上手くやっているようです。

2020/6/30のゴマダラカミキリの様子
2020/6/30のゴマダラカミキリの様子

7/4

 一緒に飼っていたコガネムシが死んでしまいました。原因は解りません。ラミーカミキリとゴマダラカミキリは元気そうです。

7/7

 何故かゴマダラカミキリがラミーカミキリのエサ(カラムシの葉)をかじっていました。異常行動?それとも場合によってはカラムシの葉も食べるということでしょうか?

2020/7/4のゴマダラカミキリとラミーカミキリ
2020/7/4のゴマダラカミキリとラミーカミキリ

7/8

 ゴマダラカミキリとラミーカミキリは一緒に飼って大丈夫そうです。ケンカしたところも見ません。中、小型のカミキリはクワガタのように相手を殺してしまうことがないのかもしれません。

7/17

 最近は昆虫ゼリーではなく、スイカでゴマダラカミキリを飼育しています。ただ、1日でスイカは腐って水分が出てしまい、飼育ケースが臭くなります。ラミーカミキリのエサのカラムシの上にスイカは置くようにして、飼育ケースがなるべく汚れないようにしています。

2020/7/21のゴマダラカミキリの様子
2020/7/21のゴマダラカミキリの様子

7/21

 今日もスイカで飼っています。一緒に飼っているラミーカミキリも元気そうです。上の写真にちょっとだけ写り込んでいます。

7/25

 今日、ゴマダラカミキリが死んでしまいました。原因ははっきりとは解りません。今日で飼育期間は1か月に1日足らずです。

 

今回の飼育で解ったこと、問題点など

 今回は約1か月飼育できました。ただ、寿命で死んだようには見えません。振り返ると、飼育ケースの中が殺風景だなという印象はあります。もっと止まり木なども入れてあげればよかったのかなと思わないでもないのですが、スイカをエサにすると飼育ケース内がすぐに汚れてしまうので、おっくうになってこのような殺風景な飼育ケースになりました。昆虫ゼリーで飼うとこのようなことはないのですが、ゴマダラカミキリの喰いつきの良さはスイカの方が断然上でした。