テングチョウ成虫の飼育

テングチョウ成虫の飼育
テングチョウ成虫の飼育

テングチョウは頭部に2本の角のような突起が特徴のチョウです。この突起はパルピという器官で、他のチョウにもあります。飛ぶ速さは非常に速いですが、よく止まります。成虫は花の蜜がエサ、幼虫はエノキなど。

 テングチョウの飼育は、スジグロシロチョウの飼育環境と全く同じです。”スジグロシロチョウ成虫の飼育”編に書いてあるので参考にして下さい。

チョウの飼育ケース
チョウの飼育ケース

僕の飼育ケースの中はこんな感じです。いろいろなチョウを一度に飼育しています。現在は、テングチョウとアカタテハです。画面に写っているのがわかりますか?(スイカを入れているので砂糖水のケースは取り出してあります)

砂糖水をすうテングチョウ
砂糖水をすうテングチョウ

テングチョウは花の蜜をエサとするチョウです。この場合、砂糖水で代用できます。砂糖はドロドロになるほどは入れないでください。サラッとした感じに仕上げてください。だいたい、25㏄の水に対して、砂糖小さじすりきり1杯半くらいにしています。(まだ、ベストの濃度を探しています)1杯だと薄いかな?と感じます。

 テングチョウは暴れん坊で、すぐに飛び回るチョウのようです。ケージから出して砂糖水のところにおいてやると、そのまま飲まずに脱走します。飲まない個体に、チョウの口(ストロー)をつまようじの先で伸ばして、ストローを砂糖水のところにもっていっても、まず飲もうとしません。ただ、テングチョウは、チョウの中では渇きや飢えに強いようです。他のチョウは、飲まず食わずだと次の日には死んでしまいますが、2日程度飲まなくても大丈夫なようです。

 僕は学校から帰ってから1日1回砂糖水をあげています。けれど、テングチョウはなかなか砂糖水を飲んでくれないので、飼育ケースの中に、砂糖水を容れ物に入れて置いておきます。知らない内に飲んでくれるかもしれないからです。飼育ケースの置き場所は、直射日光の当たらないところに置いていました。明るくしすぎると逃げようとして暴れて元気がなくなります。

チョウのエサ(スイカ)
チョウのエサ(スイカ)

テングチョウのエサの代用品として、スイカはよく飲んでくれます。大抵のチョウと甲虫は喜んで飲みます。スイカは、チョウをつかまらせるだけで飲み始めるので楽です。ただ、最適かというと、まだ調べている最中です。課題として、どんなエサだと長生きできるか記録をとるつもりです。

テングチョウ飼育記録

2019/6/23

岐阜県山県市でテングチョウ3匹を捕獲。

その日から飼育を開始。

今日のエサは砂糖水。3匹とも元気過ぎて1匹も砂糖水を飲んでくれない。

2019/6/24

今日も砂糖水をあげたけど、飛び回って1匹も飲んでくれない。仕方がないので、砂糖水を容れ物に入れ飼育ケースに入れた。

2019/6/25

今日は3匹の内2匹は砂糖水を飲んでくれた。1匹はどうしても飲んでくれない。3匹とも元気はあるけど、1匹が翅がボロボロに・・・。

2019/6/26

1匹が死んでしまいました。たぶん、砂糖水を飲まなかった子だと思います。

2019/6/30

今日も2匹とも元気。夜にスイカを与えてみると、美味しそうに飲んだ。

2019/7/7

今日タマムシが捕れたので、一番大きな飼育ケースに入れたいので、テングチョウ達は30㎝✖15㎝✖高さ15㎝の飼育ケースにお引越し。まだまだ、2匹とも元気。

2019/7/10

1匹が死んでしまいました。残り1匹。最近のエサはスイカ。入れておくだけで勝手に飲んでくれます。

2019/7/14

今日もエサはスイカ。もう飼い始めてから2週間以上経つが、まだまだ元気。テングチョウは、飢えや渇きにも強いようで飼いやすい。

 2019/7/16

今日、最後のテングチョウが死にました。3週間以上生きてくれました。

 

今回の飼育を通して

 エサは砂糖水でいいと思うけど、飲んでくれない個体は死んでしまう。辛抱強く飲ませるか、時間を改めて飲ませないといけないと思います。

スイカは好物のようです。環境にテングチョウが慣れてくると勝手にスイカは飲んでくれます。スイカでも十分に生きていけるようです。