アカタテハ幼虫はこの様な姿をしています。岐阜県山県市で昆虫採集をしている時に、カラムシ(植物)の葉にくるまって巣をつくっている幼虫がいたので、その葉ごと持って帰って来ました。
飼育に必要なもの
・カラムシの葉(枝)
・カラムシの枝を刺すカップ
・飼育ケース
・新聞紙などの紙
・ガーゼ
幼虫のエサはイラクサ科、カラムシ、ヤブマオ、イラクサなどです。ケヤキ(欅)の葉を代用エサとして使えると言われる方もいますが、私は試したことがありません。
カラムシの特徴や見つけ方などは、このホームページの”飼い方、育て方”の”ラミーカミキリの飼い方”の方に詳しく書いてありますので、そちらを参考にして下さい。
カップにガーゼを入れ、水を入れます。カラムシの枝をそこに刺します。
(注意!写真はエノキです)ガーゼを入れるのは、昆虫が水に落ちて死ぬのを防ぐ狙いがあります。カラムシの鮮度の維持には関係ありません。
飼育ケースの底に紙を敷きます。そこに先ほど作ったエノキの枝を刺したカップを入れ完成。
底に紙を敷くのは、幼虫がフンをよくするので世話を楽にするためです。
(注意!写真はエノキです)
カラムシの枝を水の入ったカップに刺したとしても、3~5日ぐらいしかもたないので、こまめに替えてあげてください。飼育ケースは汚れたらきれいにしてあげないと虫がわきます。場合によっては感染症などの病気の原因にもなります。幼虫はエサをよく食べてフンをたくさんします。
僕は飼育ケースを上のように作るのが面倒くさい時は、下のさなぎの写真のように飼育ケースにカラムシを詰め込み、後は1日に1度、霧吹きで全体を湿らせています。葉っぱは1日しか持ちません。
飼育ケースのフタでさなぎになりました。
さなぎから6日目で羽化しました。残念ながら翅が曲がってしまいました。
アカタテハの飼育記録
2019/6/23
岐阜県山県市で、カラムシに巣を作っていた幼虫2匹を葉っぱごと持って帰ってきました。30㎜ぐらいのものと20㎜ぐらいの大きさのものです。
10㎝✖20㎝✖高さ15㎝くらいの飼育ケースに、カラムシを詰め、2匹ともそこに入れました。すぐに、巣を作り始めました。
2019/6/28
大きい方の幼虫が、飼育ケースの天井にぶら下がってうねうねしています。
2019/6/29
大きい方の幼虫がさなぎになりました。
小さい方は少し大きくなったかな?
2019/6/30
さなぎの頭の付近から緑色の液体が流れ出ています。寄生虫にでもやられたのかな?死んでしまったかもしれません。一応そのまま観察を続けることに。
2019/7/1
大きい方は翅の色が透けてみえている?動いてもいるので死んでないようです。
2019/7/2
小さい方がさなぎになりました。
2019/7/3
大きい方のさなぎが羽化しました。残念なことに翅が曲がってきれいに伸びませんでした。
2019/7/7
小さい方が羽化しました。翅も綺麗に伸びたので逃がしました。
自然には返せそうにないので、このまま飼育することにしました。